目次
- 1.導入
- 2.構成
- 3.各パーツ簡易レビュー
- CPU:AMD Ryzen9 9950X3D
- GPU:AORUS GeForce RTX 5090 STEALTH ICE 32G
- M/B:ASUS ROG STRIX X670E-A GAMING WIFI
- MEM:Corsair DOMINATOR TITANIUM DDR5 64GB(16GBx4 DDR5 7200MT/s CL34-44-44-96 1.45V White)+ フィンアクセサリーキット
- SSD:Western Digital Black Sn8100 1TB, 2TB、Lexar NM790 4TB
- COOLER:Arctic Liquid Freezer Ⅲ 420
- PSU:SUPER FLOWER LEADEX VIII PLATINUM PRO 1200W White
- CASE:Corsair 7000D Airflow Tempered Glass White
- FAN:Thermalright TL-B14W Extrem×7(前面、天面、背面)|Thermalright TL-H12W-X28×4(側面)|Thermalright TL-B14015 EXTREM×2(底面)|Arctic P14 Pro A-RGB×3(天面)|Arctic P12 Pro Reverse A-RGB×1(GPU上)
- LANcard:Intel X550-T2
- 4.全体の所感
1.導入
以前の構成は以下。
以前から気づいたら2年も間が空いてしまった。
全開の記録からずいぶんとパーツが変わったので、前回との比較については特にせず、現状の記録をテーマに書いてみる。あくまで私自身のための書き物として用意する次第。
2.構成

<パーツ構成>
- CPU:AMD Ryzen9 9950X3D
- GPU:AORUS GeForce RTX 5090 STEALTH ICE 32G
- M/B:ASUS ROG STRIX X670E-A GAMING WIFI
- MEM:Corsair DOMINATOR TITANIUM DDR5 64GB(16GBx4 DDR5 7200MT/s CL34-44-44-96 1.45V White)+ フィンアクセサリーキット
(←実運用上は、6000MT/s, CL30-36-36-96-144, 1.3Vです)- SSD:Western Digital Black Sn8100 1TB 2TB、Lexar NM790 4TB
- COOLER:Arctic Liquid Freezer Ⅲ 420
- PSU:SUPER FLOWER LEADEX VIII PLATINUM PRO 1200W White
- CASE:Corsair 7000D Airflow Tempered Glass White
- FAN:Thermalright TL-B14W Extrem×7(前面、天面、背面)|Thermalright TL-H12W-X28×4(側面)|Thermalright TL-B14015 EXTREM×2(底面)|Arctic P14 Pro A-RGB×3(天面)|Arctic P12 Pro Reverse A-RGB×1(GPU上)
- LANcard:Intel X550-T2
3.各パーツ簡易レビュー
上記のパーツで思うところを書いてみたら、思った以上に長くなってしまったので、上の目次で読みたいものだけを読むことを推奨します。あくまで私が私自身のために残すメモ書きのようなものなので、その点は諦めてください。
リンク先は、アマゾンに指定したらなぜか画像が出てこないので、なるべく商品画像がこのページに掲載できるリンク先を提示した。リンク先がまちまちなのはそのせい。
特にアフィリエイトとか登録しているわけじゃないので、商品イメージさえ掴んでもらえればそれでよいという感じで置いている。リンク先が販売ページであっても在庫なしの場合があるのはご容赦くださいませ。
CPU:AMD Ryzen9 9950X3D
言わずと知れたAMDのハイエンドCPU。
自作PCを始めたのがZEN3世代の5900Xからなのだけど、それ以降、基本的にはメインで使用するPCには多コアCPUを使用し続けている。
と言っても、このコア数を普段から使い切るような作業をおこなっているわけではない。最近は少しずつプログラムを回したりし始めているのだけど、いちばん大きく関係ある作業は基本的にOSの更新とゲームのシェーダー読み込みといった感じで、特段ハイエンドを必要としているわけではない。
要はファン製品として購入しているということだ。ただ、サブPCで6コアや8コアのCPUを使用しているが、本当に日々の細かい挙動とかでごくたまにもどかしさを感じるような場面がある。
もっとも、この辺の挙動の違いは基本的にはクロック周波数の違いによるところが大きいと思う。実際、私が今サブPCで使用しているRyzen7 9700Xのクロックは、ベースクロックが3.8GHz、最大ブーストクロックが最大5.5GHzである一方、Ryzen9 9950X3Dのクロックは、基本クロックが4.3GHz、最大ブーストクロックが5.7GHzなので、特にベース周りの軽い負荷の作業での違いが出てくるのだと思われる。
ただその分、アイドル時の温度は少し高め。軽負荷時と併せて、基本的には私の環境で50℃周辺で推移している。もちろんメモリをOCしているので、その分温度が高いのだが、メモリOCを標準に下げても2℃ほど下がるぐらいなので、基本の温度がそもそも高めであると言えるだろう。
メモリOCをしたまま条件をいろいろと変えて温度が下がるか試したのだけど、動作クロックを落とさない限り温度を下げることが難しかった。デフォルトで運用する場合には、基本的には少なくとも45℃以上となることは覚悟しておくとよい。と言っても、基本的にベースが50℃前後であっても何かが故障しやすくなるというわけではないので、温度自体は特に気にする必要はない。
むしろ中~高負荷時に注目すると、強めのクーラーを搭載しているというのもあるが、基本的には80℃を超えることがないので、ハイエンドとしてはむしろ低めと言える。個人的にはアイドルの温度が高いかどうかより、その辺の取り回しの良さを買っている。
ちなみに、9700Xにももちろん良さはあって、個人的には消費電力との兼ね合いから言って、個人的な好みとしてはむしろ9700X>9950X3Dとなる。次世代のZEN6からは1CCD=12コアとなり、それがRyzen7の枠になるはずで、ハイエンドのRyzen9だと恐らく2CCD=24コアとなるので、今世代ZEN5のバランスのとり方から見て、これだったら次世代はRyzen7でもいいかなという気持ちになっている。
もちろん24コア48スレッドのパワーも気になるけど。。
GPU:AORUS GeForce RTX 5090 STEALTH ICE 32G
購入当時は40万円台だったのに、2026年8月現在、いつの間にかほぼ100万円になっている、いまをときめく最恐のPCパーツ。
とにかくまず筐体が大きく、それだけで本来自由であるはずの自作PCに大きな制限がかかるので、単純に作ること自体にこだわるのであればあまり好ましいパーツではない。
ただ、実はRTX5080もほぼ同じ筐体を使用しているメーカーが大半であり、あるいは5070TIであっても似たような大きさであるものすらある。少なくとも最新世代GPUのハイエンドに近い機種は、どれも大きさがパーツ選択の自由度を奪うような感じになっており、2ファンモデルがそもそも希少なものとなっている。
5090はこのような自作PCの不自由さを要求する代わりに、PC内でやろうとすることはたいてい何でもできるという自由度を手に入れることができる。5070TIから上が基本同じ筐体の大きさで不自由さが同じなのであれば、PCでできることの自由度が高いほうが当然良い。
その最もわかりやすい対象がゲームであり、よほど重いゲームでない限り、4Kゲーミングでの不自由はない。また、最近はLLMをローカルで回したり、生成AIを用いたいくつかの作業において、GPU、それもメモリ量やメモリ帯域幅が非常に重視されていることもあり、その方面から見るとRTX5090はコンシューマ向けのGPUとして(RTX PRO 6000 Blackwellというほぼエンタープライズ向けのGPUを除けば)VRAM32GB、メモリバス幅512bit、メモリ帯域幅1,792 GB/secという唯一無二の性能を誇っている。
私も購入した当初はそこまでフル稼働させる予定があったわけではないが、徐々にではあれ、それらの作業にこのGPUを用いることが増えてきているので、徐々にスペック通りの性能を体感しつつある。
……というスペックに関してはいくらでも語れるが、もっと詳しく、また上手に語れる人がいくらでもいるので、この辺までにしておく。
それとは別に、GIGABYTEのこの筐体自体の話をするとすれば、まずこのGPU、クロックの数値が平均的に高く設定されているようで、冷却と消費電力のバランス次第では3000MHzを容易に超えてくる。
実はこの筐体を購入する以前にもZotacで5090を購入していたのだが、その筐体で3000MHzを超えることはまずなく、2900MHzを超える辺りがせいぜいだった。この100MHzの差が筐体の大きさ(=冷却性能の向上)や値段の差にもつながるわけだ。
ただ、100MHzの差がどれほどのものかというと、もちろん性能差はその分だけ変わるが、体感として現れるのはせいぜいゲームで1%lowの値が安定してゲームプレイがより快適になる、というぐらい。
むしろ私が注目したのは、(極めてミーハーだけど)白い5090であるという点。
少なくとも日本での販売網での話だが、5090で白筐体はかなり種類が限られていて、GIGABYTEのこの製品かASUS、ZOTAC、ELSAぐらいだった。もちろん海外からの取り寄せという手もあるが(RTX4090の時はその手段を選んだ)、高い買い物になるということもあり、よほどのことがない限りあまり選びたくない手段ではある。
紆余曲折あってこの筐体を手に入れたのだが、まず面白かったのは、GIGABYTEのこの筐体はZotacのものと比べても一回りほど大きかったところだ。つまり、5090全体で見ても大きい、というかほぼ最大の大きさということになる。その成果はベンチマークなどで確認できた。多くは語らないが、先のZotacと同程度か少し下回る程度の平均温度であった。
また、グラボの基板側に追加ファンの設置機構がある点も面白かった。これ自体はすでにRTX3000番台でGALAXが採用していた機構なので、5000番台となった今では別段珍しいものではないが、筐体が大きくなりすぎた結果、市販の120mmファンを普通に設置できるようになっていて、結果的に良く冷えてより静かなファンを自由に採用できるのが個人的に嬉しいポイントだった。現在はこの場所にArcticのリバースファンを使っているが、付属のファンよりも冷却性能が向上した。
また、この筐体はケーブル隠しとして、この追加ファンの直下に12+4pinのソケットが用意されていて、この機構によって12V-2x6ケーブルのコネクタ部分がきちんと冷却される仕組みになっている。

この画像はエルミタージュのレビューからの引用だが、この画像だとケース側面からの吸気がちょうどサイドから吹き込むような形になっているが、私の使用しているケースも同様の形になっていて、このケーブル上部に追加ファンを設置すると、サイドからの外気がほぼ直接ケーブルのコネクタ部分を冷やすようなエアフローになる。
実際にGPUをほぼ100%使い切るようなゲームの稼働中にコネクタ部分を直接触ったところ、以前使用していたZotacのコネクタ部分とは比べ物にならないほど冷えていた。ぱっと見では直下のヒートシンクからの熱が上がってきて余計に熱をもらうような気がしていたが、サイドからの吸気があれば十分以上の冷却ができるということを学んだ。
もちろん、本来の私の目的である白色筐体として見ても、とてもきれいな白色をしている。全体的に角ばった形状であることも相俟って硬質な白のイメージが保たれていて、ICEの名を冠するにふさわしい。白にもいろいろな白色があるが、私が使用していた白パーツは基本的に寒色方向の調整がなされた白色が多いので(日本の白色はその味付けが好まれるらしい)、それと筐体の色、形状とがよく合致していた。この点に関しては申し分なく素晴らしい。
ギガバイトはソフト面では色々と不足がある……というよりあまりにも使いづらく、安定性にも欠けるので基本的には使用しないが、少なくともGPU筐体に関しては非常に良質なものが多いので、今後も期待したいところではある。
M/B:ASUS ROG STRIX X670E-A GAMING WIFI
最新世代のチップセット(X870E、X870、B850等)から一世代分前のチップセットを採用したボード。
前世代のZEN4のときから継続して使用しているが、その理由は、単純に新しいチップセットのマザボに換える理由がなかったから。
最新世代のチップではUSB4への対応を優先したこともあり、その分そのほかのレーン数へのしわ寄せがどうしても発生してしまう。確かにPC周りのガジェットの現状に鑑みれば、例えば外部接続のキャプチャボードでも4K120Hzの対応が増えてきていたり、あるいは単純に外部ストレージとしてのSSDの対応速度もThunderbolt4基準(40Gbps)のものが増えてきたりと、より高速な転送速度が求められ始めていることは承知している。
ただ、私自身はPCIeレーンがあれば積極的に活用したいタイプ、というか実際にそのように運用しているので、レーン数が限られてしまう仕様変更は受け入れられなかった。またレーン配分以外のアップグレードも特に感じられなかったし、このボード自体もハードとしては十二分に堅牢な造りだったので、この世代のボードはスルーすることにした。
最新世代のマザーボードでは基板そのものが白塗装されているものが非常に多く出回っていて、確かに綺麗だなとは思う。ただ、マザーボードのI/O周りは、PCの外部接続の環境を決定してしまう程度には影響が大きく、私としてはさすがに使い勝手を落としてまでマザーボードを入れ替えるような選択は難しかった。
次世代ではI/Oチップにもテコ入れがあるらしく、インテルに倣ってだいぶ改善されるらしいので、次世代のマザーボードが出たら買い替える予定。
MEM:Corsair DOMINATOR TITANIUM DDR5 64GB(16GBx4 DDR5 7200MT/s CL34-44-44-96 1.45V White)+ フィンアクセサリーキット
次世代ZEN6のCPUを見据え、このぐらいのOCであればいけるやろ、というぐらいのノリで、メモリ価格高騰前に将来を見越して買った。
ただ、16GB×2だと使い方的に少し足りなかったので、現状では4枚挿しをして6000MT/sのCL30、1.3Vの辺りで回している。DDR5の出始めの頃には4枚挿しはほぼNG扱いだった記憶があるが、実はこのボードでZEN4時代のときにも4枚挿しを今と同じ程度のOC(ただし、タイミングはもう少し緩め)をダメ元で試したところ、すんなりテストも通過して安定稼働できた。
以前試した感じだと、1rank品だと4枚挿しでもOCでそこそこ安定感があったが、2rank品の32GBだと4枚挿しでまったくOC耐性がなかったので、使用されているチップのランクが大事かもしれない。
現在であれば、使用用途によってはクロックの高さよりもメモリ容量のほうが重視されることもあるので、4枚挿し128GBなどでも4800MT/sで回れば十分であると思う(ただし4枚挿しのネイティブクロックは3600MT/s)。ただ、メモリがシングルランクかデュアルランクかでOC耐性がまるで違うので、もし4枚挿しで容量をなるべく多く、かつ帯域も併せて重視するのであれば、なるべくSR品を購入する必要があるだろう。
ちなみに、このメモリは頭のARGB部分が交換可能で、私はARGBの代わりに冷却フィンを換装した。
高級メモリということもあって、下部のヒートシンク部分の冷却性能自体も高いのだけど、フィンアクセサリに換装したところ、同条件で7~8℃ほど下がった。私自身は、筐体の色はある程度こだわりがあるが、ARGB自体には実はそれほどこだわりがない(というかまったくない)ので、冷却性能が高くなるのであればそちらを優先する。
このフィンに加えて、トップからの吸気を合わせれば、AAAタイトルゲームをぶん回していても、40℃を少し上回る程度で収まるぐらいには冷える。少し話題から外れるが、色々とエアフローを実験したところ、CPU+GPUの冷却的にトップ吸気が実現できるケースであれば、メモリとVRMも併せて冷却できるので、もしそのつもりがあればぜひ試してみてほしい。
SSD:Western Digital Black Sn8100 1TB, 2TB、Lexar NM790 4TB
Gen5のSSD自体にはもともと興味がなかったのだけど、価格上昇からの回復の目途が立たないという情報があった段階で、次世代のCPU・GPUの換装など諸々を考えて、購入時点でもっとも性能が高かったWestern Digital(現SANDISK)のSN8100を用意した。
とはいえ、購入時は体感ほとんど変わらないのではとあまり期待せずにいたのだけど、実際に使ってみると割と細かなファイル移動などでの挙動の良さを体感できた。CPUと同じで、実際に使ってみることでハイエンドとそれ以外の違いが見えてくることもある。いまだに自作PCをやっている理由のひとつでもある。
ちなみに1TBがOS用、2TBがバックアップ兼データ保管用、4TBがゲーム兼データ保管用という形で緩く使い分けている。
COOLER:Arctic Liquid Freezer Ⅲ 420
購入当時は待望だったLiquid FreezerⅡの正統後継品。
ラジエータ厚は前作から変わらず38mmと通常品よりもずっと分厚く、ファンの静圧性能が高い分だけ冷却性能も高くなる。現在ではファンを改良したLiquid FreezerⅢ Proシリーズが発売されているので、リンク先はそちらを掲載している。
私自身もファンを換装し、ArcticのP14 Proと、ThermalrightのTL-B14W EXTREMとでラジエータをサンドイッチする形で運用している。
今ではケーブルレスのファンが各社から発売されていて、ラジエータ用のファンにケーブルがなく専用の端子が付属しているものも増えてきているが、個人的にはラジエータでの使用以外の汎用性を求めたいので、相変わらずケーブルのあるものを利用している。
話を水冷のラジエータに戻すと、ファンをサンドイッチする形で運用するには、当然ながらケースの内部空間の余裕が必要となる。現在、私はこの分厚いラジエータの前後にファンを搭載しているので、正味90mm強(38+25+28=91mm)の厚さとなるが、これをケースのトップに搭載している。
特にケースのトップ方向は、これを搭載できるほどの余裕のある空間を持つものはなかなかない。後述するが、私が使用しているケースはコルセアの7000Dで、購入動機の一つとしてこのトップ方向の空間の広さが挙げられる。現在はその余裕ある空間を利用して、人から見れば恐らく特殊なエアフローを構築している。
これも当然だが、ラジエータ厚を十分活かす状態にできるならば、冷却性能はこれまで発売されたCPUクーラーの中では随一を誇る。
PSU:SUPER FLOWER LEADEX VIII PLATINUM PRO 1200W White
基本的に電源は安心を買うもので、安心を買うということは保守的な判断をするということだ──
私が自作PCを始めた当初、自作PCに詳しい友人に対してパーツについて尋ねた際、勧められた教えのひとつだ。そして、私はその判断は間違っていないと思い、これまで忠実にその教えに従っている。
それに併せて勧められたのがSuperFlower、通称“超花”の電源。初めてここの電源を買って以降、常に情報は追っているが、悪い情報は出てこないので、必要に応じて超花の電源を購入し続けている。
この電源は5090の購入に合わせたもの。もともとはLEADEX VIIのGOLD電源1300Wを購入していたが、こちらはATX3.0までの対応だった。LEADEX VIIIはATX3.1に対応している。もっとも、両者に基本的な違いはない。ただ、最初の教えに従い保守的な判断をするのであれば、より事故の起こりづらい規格を優先するべきである。すでに電源容量としては十分だし、わざわざ買い替える必要性があるか迷ったが、結局は保守的な判断を優先した。
現在はこの電源に加えて、コルセアの焼損防止用のスリーブケーブルを利用している。
各社から焼損防止用のケーブルが出ているが、コルセアのこの製品が最も原始的で信頼できる解決方法を示していたので、こちらを選択した。
ちなみにこの電源自体の特徴を言うと、奥行きが120mmというSFXを思わせるようなコンパクトさが際立っている。
超花ではLEADEX Vで奥行き130mmを達成しているが、このシリーズでは唯一最大の欠点として、電源スパイクに対する耐性が低いということが指摘されていた。いわゆる“良い電源”とされるものでは、基本的にスパイクに対して容量の2倍程度耐えうる設計になっているが、確かLEADEX Vでは1000W容量に対して1200Wか1300Wまでしか対応していなかったはず(うろ覚え)。
それに対してLEADEX VIIIについてはその点特に問題になっていない。電源の後ろ部分の空間は、HDDを搭載するのでない限り、特にコンパクトケースに使用する際のケーブルスペースとして有効なので、その点非常に有用だ。
だが、もちろん小さいとその分冷却ファンが小さくなるわけで、冷却能力と静音性の両立が難しくなる。この製品は各種認定を見ても基本的に変換効率が高めなので、熱の発生が抑えられているはいるが、そもそもの電源容量が大きいので高負荷時にはそれなりに発熱する。超花はその辺の冷却周りについて、伝統的にファンの静音性の制御に苦しんでいたのだが、特にLEADEX VII以降は及第点という印象。VIIIを使用していても、使用時に特に気になるような音はしない。というか、ほとんどの場合他の部分の音のほうが大きいので、たとえ多少のファンノイズがあったとしても耳につくことはない。
とはいえ、ファンが大きいに越したことはないというのは事実なので、他の通常の大きさの電源と迷うようなら、特別な理由がない限りこちらではなく大きな筐体のほうを選択することをお勧めする。
CASE:Corsair 7000D Airflow Tempered Glass White
水冷クーラーの説明の段階ですでに触れたが、購入当時の将来性を買ってこの商品を選択した。
基本的にケースは大きければ大きいほど良い。搭載することのできるパーツも、ケーブルの取り回しも、エアフローも、ケースが大きければその分より良い選択が可能となる。
無論、よりケースを小さくして、コンパクトな空間の中にできる限り高性能なパーツを詰め込む、ということに価値を見出す人が一定数居ることも把握しているが、それは言ってみれば縛りプレイの範疇の話だ。最大性能を最大現発揮できる環境を整えるのであれば、空気はより多く取り込まなければならず、そのためにはエアフローに余裕を持たせる空間が必要で、より多くかつより大きなケースファンを使用しなければならない。空冷クーラーも水冷クーラーも、より高い冷却性能を発揮したいのであればより大きな装置が必要となる。
……すべてを満たすために、ケースがより大きくあるべきだということは自明だ。
ただし、PCケースというのは、他のパーツとは違い、もう一つ別のことを考えなければならない。それは、ケースを据え置く居住空間についてである。
簡単に言えば部屋の大きさ、あるいは余裕だ。こと自作PCをおこなうにあたっては、パーツをケースの中に据え付けたり、もしものことが起きた時のためのメンテナンススペースも必要となる。
そう、PCケースだけは、他のパーツとは違い、自分の生活空間のことを考慮しなければならない。
PCケースを置くスペースも含めて、PCをうまく運用するための余裕と照らし合わせて、初めてケースの大きさは決まってくる。もちろん、ある程度生活空間を犠牲にしてまで大きなケースを買って、自分の満足のいくパーツをできる限り搭載したいという欲求もありうるが、基本的には自分の生活空間のなかでPCに使用できる空間には制限があるだろう。
ケースは、中に何を詰めたいのか、ということと、外でどう生活したいのか、の2点を反映した、自分の必要と欲とのせめぎあいの中で決定されるものだ。
ケースが他のパーツとは違う、自作PCでも少々特殊なパーツなので、特に達成したいことを見つめつつ選択するとよいと思う。
FAN:Thermalright TL-B14W Extrem×7(前面、天面、背面)|Thermalright TL-H12W-X28×4(側面)|Thermalright TL-B14015 EXTREM×2(底面)|Arctic P14 Pro A-RGB×3(天面)|Arctic P12 Pro Reverse A-RGB×1(GPU上)
現状ではサーマルライトとアークティックの2社のファンを使っている。それぞれで使用している方法が違うので、製品を設置している場所とその意図について簡単に記す。
エアフロー設計概要とちょっとした考察
それにあたって、まずはケース全体のエアフローについて、冒頭のケース内画像に色分けを施して以下に示す。

大まかに言えば、上下で吸気をして前後上部に排気を流すという設計になっている。このようなコンセプトにした理由は、マザーボードの各種装置を冷やしたいから。具体的には、マザーボードの上部はトップに配置されている水冷クーラーのラジエーターを通した空気によって冷やし、マザーボード下部はケース下部からの吸気によって冷やすという設計だ。
前から後ろに空気を流す従来のエアフローでは、特にリア(とトップ)に流れる空気はGPUによって熱せられていて、フロントからの吸気程度ではあまり冷やすことはできない。特に昨今の大型GPUではもれなくGPUの天面側に大型の排気口が用意されていて、そこから熱気が直接上部に上がってくるようになっているため、その直上にあるメモリもその熱に熱せられてしまっていた。
これを解消するために、トップを排気ではなく吸気にするというのがミソ。もちろん水冷のラジエーターを通した空気は外気よりは幾分か温度が高いが、GPUの熱よりははるかに低く、マザーボード上の熱源に対しては十分な冷却が可能だ。また、大型GPUであれば、ケース内空間の下部と上部をその筐体自体で分け隔てるので、下部と上部とでエアフローを分断できる。
悩んだのは排気ファンの数だ。現状、排気ファンはフロント上部の1基、サイド上部の2基、リアの1基の計4つで、吸気の全7基(フロント下部2基、サイド下部2基、トップ3基)と比べるとずいぶんと少ないように思える。しかし、例えばサイドを3基排気に回したり、フロントの排気を上部2基にしたりと色々実験したが、比較した結果、この配置が最も冷えた。実験を比較したところ、このエアフローの場合、吸気がこれ以上減ってしまうと外気の取り込みが間に合わないような挙動になっていた。
恐らくだが、ケース内空間がGPUで上部下部に分かれた結果、特にリア下部のスリットから空気が漏れていってしまう分があり、それを正圧を高めることで補わないと外気の取り込みが間に合わなくなるというカラクリになっているようだ。
一方、排気はこの4基の配置で十分間に合っているようで、逆に排気ファンを増やしても吸気が足りず、内部の熱気が十分に排気されないという状態になっていた。4基で足りる理由は、恐らくだが、GPU上部に配置された追加ファンがGPUの熱気を予想以上に引っ張っていて、その熱気をフロント+サイドの計3基が排気することで、リア1基のときよりも効率的に熱が外に放出されている、といった感じだ。ただ、リアが要らないというわけではなく、リアを吸気にしたところ、今度は排気が間に合わなくなった。GPUの筐体が前後に長いため、どちらか片方に排気を寄せてしまうと、もう片方の熱がケース内に籠ってしまうようだ。
私としては、GPU上部の追加ファンがGPUの熱を予想以上に持って行ってしまうということがわかったことが一番の収穫だった。特にハイエンドGPUでは今後、ボード上部に排気用の追加ファンが設置されることが増えていくと思われ、その設計に合わせた新しいエアフローが必要となると考える。
このエアフロー設計にしたところ、特にマザーボード上部のVRMとメモリに関しては冷却の向上が顕著に見られ、vrmは10℃、メモリは15~20℃ほど温度が下がった。一方、マザーボード下部のチップセットやSSDの第1スロット、つまりOS用のCPU直結レーンのスロットに関してはあまり冷却の向上が見られなかった。これはGPU筐体が大きすぎて、ケース下部からの吸気がうまくボードにあたっていないことが予想される。もっとも、こればかりはGPUの大きさをどうにかしない限り仕方のない面がある。GPUを縦置きにするにしても、結局GPUの背面に大きく開けられた通気口からGPUの熱気がじかにマザーボードにあたるので、普通に設置するとき以上に熱くなることが容易に予想できる。なので、現状ではこれ以上の回答は出てこないだろうなと思っている。
……少し長く喋りすぎてしまったので、以上を踏まえて各ケースファンについてちょっとずつ説明する。
Thermalright TL-B14W Extrem
フロント3基、トップ3基、リア1基の計7基を使用している。
もともと140mmの高性能ファンの中でも静音性と風量・静圧のバランスがとてもよかったので、7000Dのケースを買って以降長らくこちらを使用していた。
待望のアークティックのP14 Proが登場したので換装しようと思ったのだが、P14 Proが思う以上にケース設置時のノイズがひどい個体が多く、まともに使えそうなのが7基中3基ぐらいと品質の差があったので、結局元に戻して今に至る。
トップに関しては25mm厚という点が重要で、P14 Proは28mm厚であったためにラジエーター前後でサンドイッチ配置にすると、マザーボード上部のCPU電源接続部分に余裕がなくなってしまい、電源ケーブルが設置できなかった。現在はラジエーターの吸気方向にTL-B14W Extremを、ケース内の排気方向にP14 Proを設置している。たった3mmの違いだが、この3mmがケーブルの取り回しに決定的な影響を及ぼした。
単純な風量・静圧の面だけで見るのであれば最近はいくつかより高性能なファンが出てきているが、特にケース設置時のファンノイズの質という面で言えば、TL-B14W Extremのバランスの良さを上回るような製品はまだ出てきていないように思う。
“ケース設置時のファンノイズの質”というのが厄介で、単純な騒音値では測れず、またケースの品質によっても割と異なってくる部分が大きく、マイクに載せるにしてもうまく録音できた試しがない……と、なかなか客観的なレビューの難しいものなので、結局自分の環境で自分がどう感じるのか、を試すよりほかない。上記の“TL-B14W Extremのバランスの良さを上回るような製品はまだ出てきていない”という考えも、基本的には“私の環境下で”という注釈がついてしまう。
ケースファンはレビューが本当に難しいパーツだと思う次第。
Thermalright TL-H12W-X28
同じくサーマルライトの28mm厚120㎜ファン。サイドに4基使っている。もともとはTL-B12Wを使っていたのだけど、サーマルライトが28mm厚のファンを出すということで、興味本位で換装してみた次第。
はっきり言えば、取り立てて何が変わったと感じたことはない。今ではサーマルライトから後継のTL-H12W-X28-R7やTL-H12W-X28-R9という製品が出てきていて、こちらはブレードがリングブレードに改良された上、回転数が2400rpmまで高められているので、今買うのであればこちらを選択すると思う(というかもう買った)。
ただ、変わらない、ということは、相変わらず高いクオリティで製品が作られているという証でもあるので、私自身は満足している。
Thermalright TL-B14015 EXTREM
15㎜厚の140mmファンという、特定の受容を満たす製品。マザーボード下部の各パーツを冷やすために、GPU直下の空間に設置している。
これまで140mmの15mm厚ファンは、長らくArcticのファンが唯一の選択肢だったが、サーマルライトが設計を新たに高級ファンとして製品化したもの。15mm厚だが、2600rpmまで回るため、風量・静圧とも25mmのファンと遜色のないスペックになっている(92.3 CFM (MAX)、2.01 mm H2O (MAX))。
ただ、私が驚いたのは風量・静圧ではなく、ノイズのなさ。本当に静かで、マックスまで回しても、今回紹介するどのファンよりも静かだった。取り回し、風量、ファンノイズどれをとっても、ここ数年の中でいちばんの製品だと個人的に思っている。
ただその分お値段は高め。また、購入は日本国内だとアリエクに限られるため、他のファンに比べて若干購入難易度は高め。
Arctic P14 Pro A-RGB
Thermalright TL-B14W Extremの説明の中でも書いたのだけど、期待を込めて7基買ったところ、個体によってノイズの差が大きく、まともに使えそうなものが半分以下だったため、現在はラジエーターにつけた3基以外は死蔵してある。P12 Proと設計はほぼ同じであるということがおそらくは最大の失敗点になっていると思う。フレームの強度とか、リングブレードのリング部分の騒音の大きさとか、たった2cmの大きさの違いが結果的に中~高回転時の品質の安定性を損なっているのかもなぁ、と使っていて思った次第。
Arctic P12 Pro Reverse A-RGB
P14 Proの印象の悪さに対して、こちらのP12 Pro Reverseの出来は非常に良いと感じた。いまはGPUの追加ファンとして使用しているが、高回転にしてもノイズが耳につかない。調べたところ、どうもReverseのほうは通常のファンに加えて更にエッジ部分に工夫を施しているとのことで、よくわからないがReverseのほうが通常のものよりもこだわりがありそう。
本当はこのARGBのないバージョンがあったら吸排気用にも使ってみたいのだけど、残念ながら発売される気配がないので断念している。120mmファンはいま本当に競争が激しいのだが、費用対効果という面ではarcticは抜きん出ていると思う。
LANcard:Intel X550-T2
メインPCの中で唯一の中古製品。
マザーボードに使用されている有線LANカードが非常に悪名高い例のアレだったので、余らせていたPCIeレーンを活用して設置した。10G LANじゃなくてもよかったのだけど、たまたまパソコン工房でジャンクで安く売りだしていたので購入した。
前評判通り発熱が高めだったが、上記のTL-B14015 EXTREMを設置して冷やしているので特に不安定になることもなく使用できている(というかこのカードを設置したせいで15mm厚のファンを使用する必要が生じた)。
余談だが、去年話題になった、Realtek8127チップを搭載した10G LANカードも持っているけど、こちらは発熱という面では比べ物にならないほど低い。また、必要となるレーンもPCIe4.0×1なので、最新のミドルレンジのマザーボードであれば普通に設置できるはず(ただしレーンの仕様をよく確認しておくこと。マザーボードによって設計がまるで異なるので)。
ドライバーはどちらも安定しているのだが、今から買うのなら、よほど2ポート必要というのでない限りはRealtek8127チップ搭載のボード一択なのではと思う。旧玄人志向、現Crowxisでも売っていたので、リンクはそちらを掲載しておくが、ノーブランドの製品でもアマゾンである程度信頼できるものが売っているので、安い方を購入すればよいと思う。
4.全体の所感
なんかスペックが妙に高くなってしまったのが心残りではあるが、逆に言えば、一回ここまでのものを組んでしまえば、あとは自分が本当に満足のいく構成で組むことができると思うので、一度は経験しておいてよかったかなぁという印象。
もちろん各パーツの高騰前にすべてを揃えているので、今この構成を用意できるだけの胆力(と予算)ははっきり言ってない。
もともと自作PCは5年前にZEN3で組んだ時から始めたのだけど、その時にはここまではまるとは思ってなかった。そして今でも、なぜここまではまっているのか、自分自身でも理解できない。
本当に趣味になるものというのは、自分自身でもその欲求を理解できないままに手や足が動いてしまうものなのかもしれない。

















